物流分野の2024年問題について
古くは2000年問題なんてありましたが、○○年問題というのを色んな分野でよく聞きます。日本の物流分野ではそれは2024年問題だそうです。今回はそんな物流分野の問題から少しお話したいと思います。
日本の物流分野での2024年問題とは、18年に成立した働き方改革関連法により、24年4月からドライバーの時間外労働に年間960時間(月80時間)の上限規制が適用され、ただでさえ働き手不足の物流業界にとっては痛手となるというものです。少子高齢化の中他業界より報酬が低く長時間労働でもあるトラックドライバーは人手不足の傾向があり、このまま進むと物流コストの上昇、ドライバーの争奪戦、物流の目詰まりといったことが予想されGDPを大きく押し下げることになりかねないと不安視されています。
もはやドライバーの過重労働に頼ることは許されず、この状況を打開するには業界として思い切ったDXによる働き方改革、業務改革を図っていくことが必要なのではないかと思うのです。物流業界でも宅配便のネット通知のように大手や一部の業務ではIT化が図られていますが、物流のまさに現場では中小事業者が多くまだまだ電話と手書きFAXといった感じから中々抜けられないようです。
私はロジスティックスというものに少し興味があって、湾岸戦争で多国籍軍のロジスティックス責任者として膨大な物資の輸送分配をさばいたパゴニス中将の自伝「山動く」など読んだのですが、そこでわかったことはその大事業に最初は5×4カードのようなアナログなシステムも多用していますが、それらも電子化されてスマートになり物流の現場でもRFタグなどを活用してネット管理して物流が最適化されていることです。
現在の日本でも、デジタル技術やデータを使って物流の最適化サービスを提供する企業が現れており、また物流の現場に実装した例もちらほら見受けられるようです。2024年問題を見据えてこの手の事業は乗り時なのではないかと思います。また特に地方でも中小事業者が多い分こういった分野でサポートしてくれる業者はありがたいのではないでしょうか。やる気と能力のある皆様の取組に期待いたします。