少し前になりますが、先日ホンダが月面での活動に関する技術開発と再使用可能打ち上げロケットの2分野で宇宙関係の事業に参入することが報道されました。これはなかなかすごいことです。特に再使用可能打ち上げロケットは日本では多分一部の宇宙ベンチャーで手掛けていただけで必ずしもうまくいってはいなかったのですが、そこにホンダのような基礎体力とコア技術のある企業が参入するというのですから期待は大きくなります。気分はイーロン・マスクのスペースX社に追い付け追い越せでしょうか。特にホンダはその技術オリエンテッドな姿勢と創業家が大きな顔をしていない点で、業界一位のT社よりも私は非常に高く評価しているので嬉しいです。蛇足になりますがこの業界だと、確か撤退したかと思いますが日産が宇宙防衛関係の事業部を持っていた関係で宇宙事業に参入していました。私が現役のSEだった頃国際宇宙ステーションの関係でその艤装品を作っていた日産と調整をした記憶があります。
 宇宙関係のニュースでもう一ついきますと、防衛省が実現時期は未定ですが、同省の目指す宇宙状況監視(SSA)能力向上の一環として、宇宙空間を自由に航行する無人船を想定し、2022年度予算概算要求に調査・研究費1億円を計上したそうです。この「宇宙巡回船」は廃棄されたロケットや人工衛星に起因する宇宙ゴミ(スペースデブリ)やキラー衛星対策や人工衛星の整備補給を想定したものだそうで、まだまだ具体化には時間と課題があると思われますが夢は膨らみますね。また実用的な観点から言ってもスペースデブリ対策は宇宙開発の進展に伴い急務となっており、その対策手段の開発は喜ばしいことです。このデブリ対策は宇宙ベンチャーを含め様々な企業、機関で行われており、宇宙固有の技術課題に加え、デブリの収集に様々な技術の応用が考えられるので、良いアイデアがあったらどっかのパートナーとして手を挙げてみるのも面白いと思います。
 

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