皆様のお勤め先では最近リモートワークに関するお取組みはいかがでしょうか?最近地方自治体の提供するリモートワーク拠点などの旗色が悪いようで、今回この問題について思うところを述べさせて頂きたいと思います。
 新型コロナウイルス対策のため国が設けた地方創生臨時交付金を活用して自治体が設置したテレワーク用施設が閉鎖されたり、あまり利用されていなかったりする事例が相次いでいることが先日報道されました。コロナ禍から常態への復帰に伴いリモートワークの活用が減少傾向にあることはいくつかの統計でも示唆されており、まあやむを得ない部分もあると思います。税金の投入先として検証が必要なことは当然でしょうが。
 ただここで少し考えてみたいのは、コロナ禍が落ち着いたからただリモートはやめようというので良いのだろうかということです。確かに実際に対面しての仕事には相応のメリットがありますし、アメリカでさえイーロン・マスク氏のように対面の出勤でなければならないという方もいます。私は行政書士として会の各種のセミナー、研修などを受けたり自分で主催したりすることがあるのですが、全国規模だとリモートやハイブリッドも多いですが、県レベルの企画だと多少の負担の差はありますが対面の方が気軽と言う感じもあるようです。
 ただ仕事として考えた場合従来のように対面基準でしか考えていないと、必然的に労働人口の大都市圏への過剰な集中と地方の過疎化といった問題につながるものだと思います。また多様な価値観を認めるという観点からはリモートでしか働けないという人の立場をもっと考えても良いように思うのです。更にワークケアラーが増加傾向にあるという最近の報道を考えると、家で介護しながらリモートワークするといった選択肢ももっと活用されて良いように思います。
 個人的な話で恐縮ですが、私は若い頃首都圏の企業に勤めており諸事情あって退職し田舎に戻ってきたのですが、もし退職するときに田舎に住んでリモートワークで勤めるという選択肢があればまた道は違った可能性はあると思います。
 誤解を恐れずに言えば、コロナ禍が落ち着いたからじゃあ対面と言うのはいささか安直ではないか、せっかくの機会だったのだからこの際より柔軟な働き方を考えても良いのではないかと思うのです。
 

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